後藤 孝洋 x 古賀 良太

OHI ダイアログ

  • 川原 正孝 x 河原 成美
  • 後藤 孝洋 x 古賀 良太
  • 中尾 和毅 x 吉戒 孝 x 浦山 茂
  • 矢川 弘文 x 藤 隆次郎

OHI インタビュー

  • 田村 靖邦 筥崎宮 宮司
  • 中村 信喬 博多人形師
  • 重野 正博 福岡スタンダード石油株式会社代表取締役
  • 森 重隆
        株式会社森硝子店 代表取締役社長
福岡県立福岡高等学校 ラグビー部監督
  • 杉元 崇将
        株式会社ポジティブドリームパーソンズ
代表取締役社長
  • ケン・チャン・チェン・ウェイ
        GICリアルエステート・インターナショナル・ジャパン
株式会社代表取締役
  • 麻生 渡
        福岡空港ビルディング株式会社
代表取締役社長
  • 山﨑 健二
        一般財団法人   日本不動産研究所 九州支社
副支社長

OHI Others

  • 福岡人の手みやげ
  • 私のいきつけ
  • 井川英治 10周年に寄せて

OHI公式サイト

ここ福岡の良き社会貢献の伝統を継承したい
      人の縁がつながり、ビジネスとして発展する

古賀 良太 Ryota Koga

サラリーマンを経て、1997年「緑効青汁」を主力商品とした青汁専門の通信販売会社(株)アサヒ緑健を設立。徹底して高品質にこだわった商品づくりで、青汁のトップブランドとなる。スポーツ・芸術・文化活動の支援など、地域貢献や社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。

後藤 孝洋 Takahiro Goto

福岡県遠賀郡出身。1995年新日本製薬の前身である(株)新日本リビング入社。1998年に部長、2001年に専務就任。2005年より代表取締役社長となる。2010年上海事業所開設、現地法人を設立。地域を盛り上げるイベントへの参加や、災害復興支援活動、国境を越えた支援活動など、積極的な社会貢献活動も行っている。

福岡をはじめ、九州には多くの通販会社が割拠する。
アサヒ緑健の古賀良太氏と新日本製薬の後藤孝洋氏。
広く全国にそのブランドを知られた二人が率いる企業もまた、福岡に拠点を置く。
ある春の午後、瀟酒なカフェのテーブルをはさんで、
ひとまわり世代の違う経営者二人が向かい合った。

福岡に拠点を置く理由

古賀 20代の頃はサラリーマンやってまして、ほとんど東京にいました。
   転勤で福岡に来たんですが、「東京に帰って来い」と言われたのを機に、脱サラして、
   福岡で事業をスタートしたんです。規模がある程度大きくなると、みんな「東京」というんですが、
   博多は東京と違って、まだ「義理人情」が残ってる街なんで。

後藤 私は北九州の生まれですが、福岡に憧れがあって、十九の頃から福岡で。
   博多は、人情味がある街ですよね。
   本社が福岡にあるのは、会社経営にとってもいい環境だと思います。

古賀 東京は大企業が多いので、
   ビジネスとしては面白いですけどね。
   ビジネスをとるか、義理人情、自分の生き方をとるかで
   「福岡がベストかな」と。生き方というか、仲間ですね。
   情がありますから。
   仲間の会社経営が厳しいとき、
   みんなで助けるのが博多のいいところだと思いますね。
   それが博多の人情味ですよ。
   とくに通販の場合、
   東京と福岡ではコストもぜんぜん違いますからね。
   福岡がいいんですよ。東京に出て行ったら、
   別に通販をやる必要はないですから。
   目の前に大きいマーケットがありますからね。

後藤 まさにそうですね。コストの面で福岡が明らかに有利ですし、当社も東京に支社を作ったのは、
   店舗を始めてからなんですよ。百貨店や流通分野の本部が集積してるのは東京ですから、
   重要視する必要があるんです。

古賀 そうですね。起業する場合のメリットも、業種によると思いますが、
   通販だったら福岡の方がいいでしょうね。

いちばん大切な「人材」

古賀 我々の業界でいちばん大切なのは人材、社員でしょう。
   社員が楽しくないと、お客様に気持ちよくものを売れないですしね。
   当社の理念は「感謝」が基本です。
   我々が幹部に感謝し、幹部は社員に感謝し、社員はお客様に感謝する。
   よく言うのは、「会社は道場」。
   礼儀も覚え、感謝も覚え、人柄が身に付く、そういう教育の場でもあると思ってます。

後藤 いちばん大切にしているのは社員です。会社は、社員が仕事で人生を豊かにする場所で、
   社員のためのもの、と思っているんです。一方、社員はお客様のために仕事する。
   会社の生み出すものがお客様の満足をつくり、社員の幸せをつくり、ひいては世の中のためになる。
   人も社会も豊かになる環境を作っていくことが、会社の本来の姿じゃないかと思いますね。

古賀 同じ「人材」といっても、社風で選ぶ人材も違いますね。
   うちの場合は、優しさ、協調性をいちばん大事にします。
   協調性に優れた人材が、信頼されてリーダーに育っていきます。

後藤 当社は、経営理念に共感できる、ベクトルが合う人ですね。
   お客様の満足のために、社会に役立つために、一緒に汗をかいていけるかどうか、
   そこは大切にします。

女性が働きやすい環境づくり

古賀 女性が働きやすい環境は、男性では分かりづらいですから、
   常務(女性)や女性幹部に、女性社員の要望を聞いて
   もらうようにしています。
   その要望を聞いた上で、できることとできないことを
   判断しながらやってますね。

後藤 当社も9割が女性です。出産などでそれまで通り働け
   なくなる人たちも当然出てきますので、
   できるだけ復帰しやすい環境づくりに
   配慮しているつもりです。
   安心して子供を預けられるための時間や経済的サポートを
   することが、これからもっと必要で、
   大切になってくるでしょうね。

古賀 通販業界は、トップが女性陣という企業が多いですからね。
   たぶん後藤さんとこもそうだと思いますが、女性を扱う職場のリーダーは女性がいいと、
   私は思いますけどね。

後藤 優秀な男性でも気付かない所に、女性は目が届きますよね。
   女性人口比率が高いですから、その分、魅力ある女性が多いのでしょう。

古賀 東京はいい人材も多いんでしょうが、就職先も多いですから。
   逆に福岡だと、通販業界でも優秀な人材が採用できる可能性が高いですよね。

継承されていく
福岡の社会貢献

古賀 社会貢献というのは、利益が出た企業の「義務」だと思ってるんです。
   当社はプロの支援はしてませんで、基本的にアマチュア支援だけです。
   だから全然宣伝にならないんですけど(笑)、
   感謝の度合いが違いますからね。

後藤 社会や地域のために役立つことは企業の果たすべき使命ですよね。
   行政の手が行き届かないところで何かお手伝いができれば、
   会社の存在価値につながると思います。
   古賀社長はほんとに長く社会貢献を続けられていて、
   私もいろいろ学ばさせてもらって、こどもと命と健康と、
   その分野で持続可能なものをやらせて頂いています。
古賀 よくやってると思いますよ。
   同じ福岡の地で、後藤さんのような会社があるのは
   正直言って嬉しいです。
   私の見本は「ふくや」さん。川原社長が私の社会貢献の見本です。

後藤 私も、業界のお手本は古賀社長、地元のお手本は川原社長ですね。
   私なんか、先輩方の見本があったから、なんとかやれてるんだと思います。

古賀 後藤さんの背中を見た後輩がまた引き継いで、福岡の伝統になったらいいですね。
   若い世代の起業家が出てこないと、福岡はだめですからね。
   だからこうやって後藤さんと話せるのも嬉しいですよ。
   気が合うんでしょうね(笑)。

後藤 ありがとうございます。包み隠さずいろいろ教えて頂けるんで、ほんと有り難いです。
   恵まれてますよ。

古賀 それが博多のいいとこじゃないですか。上の世代からずっと続いてますから。
   先輩から教えてもらったことを、後輩に受け継ぐ。そうやって人の縁がつながっていって、
   ビジネスとしても発展していく街なんじゃないでしょうか。

後藤 そのマインドを継承していかなきゃいけないですよね。
   それが我々世代の役割であり、使命なんだろうなと思います。

  • 川原 正孝 x 河原 成美
  • 後藤 孝洋 x 古賀 良太
  • 中尾 和毅 x 吉戒 孝 x 浦山 茂
  • 矢川 弘文 x 藤 隆次郎

ページの一番上に戻る