福岡空港ビルディング株式会社 代表取締役社長 麻生 渡

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フクオカの発展は
天空の道の彼方に

福岡県北九州市出身。京都大学法学部卒業後、通産省(現経済産業省)に入省し、通商政策局国際経済部長、特許局長官等を歴任。
1995年の福岡県知事選で初当選し、2011年まで4期16年務める。2005年から3期6年全国知事会長。
知事退任後、JR九州特別参与などを経て、2012年福岡空港ビルディング株式会社 代表取締役社長に就任。

都心から11分。新幹線の駅まで5分。
こんな空港が、世界のどこにあるというのだろう。
「これまでも、これからも、福岡の発展はこの空港なくしてあり得ない」
福岡空港ビルディングの麻生渡氏が、語った。

歴史的に形成された
福岡人の資質とセンス

全体的に、福岡の人はファッショナブルですね。女性を中心に新しいトレンドをどんどん取り入れる街ですよ。
新しい変化に対して、どんどん受け入れるセンスがある。
そもそも福岡は、昔から国際貿易港として発展してきました。
謝国明など多くの外国人がここに住んでいましたよね。福岡は、外の世界に開かれて発展してきた都市なんですね。
新しい物事を積極的に取り込んで、前向きにやっていくという気持ち、生活スタイルは、
歴史的に形成されてきた福岡人の資質と言っていいんじゃないでしょうか。
福岡は、外から来た人を排除しないですよね。
どんどん受け入れて取り入れる。他の地域では、必ずしもそうじゃないですよ。
福岡では、外から来た人こそ、むしろ大事にされるという伝統がある。
これは、全国に誇れる福岡のいい点じゃないでしょうかね。

アクセス良好な空港が
福岡の発展の大きな理由

こんなに空港へのアクセスがいいところは、他にないですよね。
今から30年前の1980年頃には、福岡市と北九州市、広島市、熊本市はだいたい変わらなかった。
それがここ30年位で、福岡がぐっと伸びてきましたね。今や圧倒的に福岡市がこの地域の成長頭になっている。
いろんな理由があるでしょうが、一つの大きな理由が「空港」なんですね。
非常に便利な空港ですから、東京との往来もスムーズで、一体発展ができた。
この便利な空港があったことが、福岡が近隣の都市の中でも急速に伸びてきた、大きな理由だと思います。

心の広い寛容な地域が
今後伸びていく

やっぱり、今から先の経済や文化というのは、ますます都市に集中するんですね。
これからの都市においては、様々な新しい価値を生む創造的な仕事が成されるようになります。
都市にはクリエイティブな、知的かつ新しいことを考える人たちが集まって来なきゃいけない。
福岡は、そういった人たちが集まってくる条件が揃っている。
もちろん空港の利便性もありますが、何と言っても、生活環境がとてもいいわけです。
生活環境がいいところに、いい人材が集まるということなんですね。
福岡は、まず自然環境に恵まれていますね。
海も山も近いし、二日市の温泉もあるしね(笑)。

福岡は文化的な活動も盛んです。音楽も、相撲も、歌舞伎も楽しめる。
文化的にもエンジョイできる都市は、知的な仕事をする人たちが住み良いところですよ。
知的活動が都市に集中する時代においては、都市には広義のアメニティが必要なんです。
福岡はそれを満たしているから、ますます伸びていくと思います。
そういう条件に加えて、地政学的に福岡は、発展を続けるアジアに近い。
福岡人はオープンマインドな気質を持っていますから、アジアの方々と心が通いやすいということもあります。
アメニティ拠点、アジア拠点、国の機能の分散拠点という意味でも、福岡は大きな魅力がある。
特にこれからは、海外の優れた人材を積極的に受け入れる社会にしなきゃいけませんね。
心の広い寛容な地域が、今後伸びていく。これこそまさに福岡、ですよね。

7〜8年後をめどに
2500mの新滑走路を

今まさに世界がグローバル化して、世界航空時代になっています。都市は空港なくして発展のしようがありません。
むしろ福岡は、アクセスのいい空港があったからこそ発展したとも言えますね。
これから更に、空港機能を強化していくことが重要でしょうが、課題もあります。

福岡空港の場合、2800mの滑走路が1本しかありません。
1本で年間17万回という、非常に高密度な離発着をしているのが現状です。
離発着の回数、容量を増やすためには、滑走路1本では足りないんですね。
ですから、国際線側にもう1本、2500mの滑走路の増設計画が始まっています。
滑走路が2本になれば、離発着の過密も解消され、福岡空港の能力がますます増強します。

もう1点は、国内線の第1と第2ターミナルビルを今の駐車場のところまでセットバックして、建て替えるということです。
このビルの移転に関しては、ようやく着手できました。5年後の平成31年を完成の目途にしています。
今後は、2500m滑走路のできるだけ早い着工が必要です。環境アセスメントが来年度でほぼ終わりそうですから、
手続きが完了次第、新しい滑走路建設に着工したいという段取りで、進められています。
様々なアンノウンファクターがあるでしょうが、できれば、7、8年後をひとつの目途にしたいですね。

発展する都市を担う
福岡空港の更なる進化を

アジアの玄関口としての福岡で今、空港の役割は、非常に多くのことを担っています。
経済活動はもちろん、文化活性、学会開催などによる学術分野や研究開発活動への貢献など、
空港は実に多岐にわたる活動を支えています。空港はまさに、我々の経済、社会活動、全てを支える基礎インフラなんですね。
とくに福岡空港は、新幹線と連携する博多駅までわずか5分のアクセスです。
こんなに近いのは、世界一じゃないですか(笑)。
福岡という都市は、九州はもちろん、西日本、さらにはアジアへの圧倒的な玄関口ですよ。

福岡で開催される『FACo 福岡アジアコレクション』というファッションイベントがあります。
これは、若者たちが日常で着れるリアル・クローズを発信することで、福岡をアジアのファッション拠点にしようというチャレンジですね。
また、福岡はゲームソフトの新興企業がたくさんあります。最近では、IT関連も増えてきています。
こういった企業は、ものすごくインターナショナルですね。国内だけじゃなく、彼らの視野は世界を向いている。
そういう面白い、新しいイベントや産業が、福岡にどんどん増えています。この活動を支え、
ますます活性化させていくためにも、福岡空港をさらに進化させていかなくちゃいけません。
日本は長期低迷が続き、空白の10年が20年になって、この間、ほんとに経済発展が難しかった。
デフレ経済など原因はいろいろあるでしょうが、アベノミクスなどでようやく日本経済の建て直しが進行しつつあります。
この機会を逃さず、経済再建をさせないといけませんね。
福岡の未来は明るいと思いますから、「福岡ががんばらんで、どこががんばるんだ」ぐらいの意気込みで、みなさんと進んでいきたいですね。

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